CROSS OVER 〜越えた先に見えるもの〜
このインスタレーション作品は、私、「久家英和 卒業制作学外個展C R O S S O V E R 」と題して、桑沢デザイン研究所の卒業制作展と同日開催したものです。
桑沢デザイン史上初となる卒業制作個展を企画・実施いたしました。企画立案から6 ヶ月かけて2 0 名以上
のスタッフと共に製作しました。開催期間3 日間で来場者数8 0 0 人を記録いたしました。
作品内容は、5 0 m ² の室内にレーザーポインターの赤い光線と紙を使った洞窟空間を作りました。
1 5 0 枚のB 1 ケント紙を規則的に折り、1 枚に繋ぎ合わせ、天井からロープで吊り上げることで洞窟のような真白な空間を演出しています。
「越える」という行為をテーマに、真っ暗な空間内をレーザーの赤い光を導線に進み、最後に立ちはだかるレーザーを越え進むことで洞窟空間が目の前に現れる仕組みになっています。
【メッセージ】
昨今のIT 技術の進歩により、人々のコミュニケーション能力も一変して来ております。
技術の進歩は人間の生活にとって決して悪い事ではありません。 しかし、卓上で全てを把握しようとする
現実社会で、コミュニケーション能力や自己実現という、我々人間のもつ単純な行動意欲が薄れつつあると
私は感じています。よく耳にする、「今の学生は元気がない」「ゆとり世代」という言葉には、自己と向き
合う時間の排除という先人達が生んだ時代の後遺症だと思います。ならば、我々がそれを感じ、変えて行か
なければ。
「我々が行動する事」
そこで私は、桑沢デザイン研究所 卒業制作展と同時に学外制作展として、
社 会と自 己との挟 間にある「越える」という行 為をキーワードに、会場の外の世界と紙を折って作られた
洞窟空間( 自己の世界) との挟間( レーザー)に、何かを越えようとする快感あるいは不安感を来場者に感じて
いただきました。今回の久家英和インスタレーション展CROSS OVERは桑沢史上初めてとなる卒業制作学外
個展と言うこともあり、800人もの来場者を記録いたしました。 このような活動が今後、より多く行われる
よう願っております。 久家英和
「CROSS OVER〜越えた先に見えるもの〜」
開催:2011年2月25日〜27日 (3日間)
場所:JORDI TOKYO
協賛企業: 株式会社ライダーズカフェ、オフィスK
協力: 内田デザイン研究所、桑沢デザイン研究所、A I R – P L A N T 、J O R D I T O K Y O
企画/ プロデュース/ デザイン: 久家 英和
企画アシスタント: 向山 岳
設営担当: 石動丸 佳彦 池田 弘通
ビジュアルデザイン: 浦野 元克
フォトグラファー: 山中 基嘉
映像カメラマン: 久家 雄介
W E B 制作: C R A S H E F X
WEBサイト: http://hidekazukuga.com/